私たちが食事をすると、食品に含まれているブドウ糖などの糖分は、血管から肝臓へと運ばれ、残りの半分は全身へと運ばれていきます。肝臓に運ばれなかった分の糖分が全身へ運ばれていくときに血糖値が上昇。
そして、血液の中でブドウ糖が増えていくと、すい臓がインスリンを分泌してブドウ糖が細胞に吸収されるように促します。これによりブドウ糖も形状を変え、体の中ではブドウ糖の蓄えも行われます。この時、一度上がっていた血糖値は低下。大体、食後2時間後くらいには血糖値は下がり、正常値へと戻ります。[注1]
血糖値が上がると、糖尿病発症が高くなります。また、肥満や動脈硬化のリスクも高まると云われています。食後に血糖値が高くなってしまうと、活性酸素が多く作り出されてしまいます。それによって血管は酸化するストレスにさらされることで動脈硬化のリスクが高まると云われており、やがて高血圧や心筋梗塞・脳卒中といった病気へもつながってしまう可能性があるので注意が必要です。
血液の中にあるブドウ糖はエネルギーとして使われずに残ったままでいるとやがて脂肪として蓄えられて肥満の原因になってしまいます。それだけでなく「糖尿病」「動脈硬化」といった命にかかわるような疾患のリスクが高まるため、血糖値の急激な上昇は避けるべきです。[注1]
野菜やキノコといった食物繊維が多く含まれている食品は消化が遅いため、糖分の吸収をゆっくりにするよう働きかけてくれます。これらの食品を最初に食べると、血糖値が急激に上がることなく、ゆっくりと糖を吸収することが可能。血糖値をゆるやかに上げることで、満腹感も得られやすくなります。食事をする際は、肉や魚などのメイン、ごはんや麺類などの炭水化物を食べる前に野菜やきのこなどを摂るようにしましょう。
油のような脂質はカロリーが高いですが、消化吸収に時間がかかるため、血糖値は上がりにくいとされています。また、酢は高血圧や血中の脂質を抑える働きがあり、生活習慣病の予防にもつながると考えられているそう。もちろん摂りすぎはNGですが、適量をとる分には問題ありません。
フランスパンにオリーブオイルをつけたり、トーストにマーガリンをつけて食べたり、食事の前にピクルスを食べたりすることで、血糖値が急激に上がるのを抑えられるでしょう。また、外食の際には油や酢を小さい容器に入れておくと食事の前に料理に振りかけることもできるのでおすすめです。
オリゴ乳酸は、トウモロコシやサトウダイコンなどの自然の食品から抽出された物質から作り出されている乳酸です。血糖値を下げる働きがあるとされており、他の食事に混ぜて摂取もしやすいです。サプリもあるので、日ごろから手軽に摂取することができます。[注2]
腸を善玉菌が増えやすい酸性に導き、腸内環境を整えるオリゴ乳酸。近年、新たな腸活成分として注目を浴びています。オリゴ乳酸研究の第一人者・山口博氏監修のもと、その働きをまとめました。